ソフトウェアの明日が見える一日

と、いうことで「ソフトウェア・ジャパン2004」に行ってきました。

講演(1):開発レベルの向上->
講演(2):システム構築技術の課題と今後->
ソフトウェアパターン(1):パネル討論、ライトニングトークス->
ソフトウェアパターン(2):ミニレクチャ、パネル討論->
パネル討論:日本のソフトウェアを変えよう
の順番に、出席して来ました。

開発レベルの向上:モデル、アーキテクチャ、そしてプログラム(ジェームズ ランボー氏:米国IBM)

プログラムの時間的には間に合わなかったんだけど(会社に寄っていた)、講演時間が延びていたようで、その分、後半聞けました(逐次通訳だから延びたのかなぁ?)。
フレームワークコンポーネント・MDAの翻訳ツールのことについて述べられていた。
MDAは、今後5年ぐらいで改善され、開発に適用しやすくなると言っていた。
途中参加のためか、話が高尚なせいか難しかった(というかボーっとしてしまった)。
それにしても、フツーにノートPCでメモを取っている人って多いね(くー!羨ましいぜ!!)。

システム構築技術の課題と今後(上原 三八氏:富士通研)

最近のシステム構築の背景・課題が述べられ、システムのトラブルの原因とそれに対応する課題の整理が述べられた。
技術者の教育や求められるスキルについても述べられていた。
あと、開発の丸投げ(ある意味オフシェア)はイカンと述べていたが。。。。
ランボー氏の講演が結構延びてしまったので、結構足速の講演だったように感じた。(講演時間ある程度ずれたが。。。)

パネル討論:デザインパターン再考([司会]鷲崎 弘宜氏:国立情報学研)

[パネリスト]
 ひが やすを氏(電通国際情報サービス
 立堀 道昭氏(日本IBM
 榊原 彰氏(日本IBM

ひが さんの「デザインパターンを勉強して、適用したがそれ以前とあまり変わらなかった」という発言にちょっとショック。デザインパターン勉強中の私としては(恥ずかしながら)、"もの"にできれば幸せになれるかもと考えていたのましたが...甘かったのか?
でも、その後の「基盤的なものやフレームワークには向いているし、使えるよね」というような話の流れでちょっとホッとしました。後半、DIやAOP、Mix-In等の議論もありました(DI、AOP、Mix-In。う〜よく解ってない〜(-->自分)。もっと勉強しなくちゃ。。。)。

まとめ(?)としては(こんな感じだったかな?)
・現場で役立つパターンを共有できればよい
暗黙知から形式知
・パターンディクショナリー化
・道具なのかな?

ライトニングトークス:ソフトウェア開発の実践におけるパターンの諸相([司会]天野 勝氏:永和システムマネジメント)

[講演者]
 萩原 正義氏(マイクロソフト)「パターン言語とアーキテクチャ
 田中 祐氏(フリーエンジニア)「ソフトウェアパターンと形式化」
 小井土 亨氏(オーエスケイ)「テストパターン紹介−ソフトウェア開発の実践におけるパタンの諸相−
 太田 健一郎氏(日本IBM)「オブジェクト指向設計の基本原則とDIコンテナ」
 久保 淳人氏(早大)「テキスト解析によるソフトウェアパターン間関連分析」

事前知識があまり無かったのと、ライトニングトークスという性質上(ハイスピード)のせいか、難しくて正直よく解らなかったです(恥ずかしい...)。
内容とは関係ないけど、ソフトウェア祈祷師の田中さんの、腰まで届く三つ編みに心を奪われました。

ミニレクチャ:建築における要求とパターン発見法(中埜 博氏:まちづくりカンパニー・シープネットワーク)

「こんなヤカンはいやだ」という問題点アプローチから、ヤカンに対する要求を引き出していく手法「ボトムアップ」。うーむ、なるほど使えそう。
実際の大きさの模型を作ってユーザの要求を満たしているかを確認できる「原寸設計」。うーむ、これはプロトタイプやモックのイメージかなぁ。
なかなか面白いミニレクチャだった。
「発見されたパタンは組み合わされて、一つのストーリーとなる。それをランゲージ化という」と言っていた。
ちょっと、C.アレグザンダー興味わいてきた。こんど著書読んでみようかなぁ(でも値段高かったような気が...)

パネル討論:要求工学とパターンランゲージ([司会]羽生田 栄一氏:豆蔵)

[パネリスト]
 中埜 博氏(まちづくりカンパニー・シープネットワーク)
 中谷 多哉子氏(エス・ラグーン)
 細谷 竜一氏(東芝ソリューション
 荒井 玲子氏(日本フィッツ)

なんか、パネリストの中谷さんがとってもヒールっぽい役割だったように感じた(気のせいかも)。
雑誌:SoftwarPeopleで結構興味深い記事を良く書かれている荒井さんもパネリストで出ていた(生で見た)。
内容とは関係ないけど、(たしか中谷さんが言ったと思うが)2007年問題ってのが笑えた(いや笑っちゃいけない)。
2007年問題とは、金融系のシステムを作った人たちが、定年で退職してしまう年。これにより内容の解る人がいなくなってしまうという、重大な問題だそうです)

パネル討論:日本のソフトウェアを変えよう([司会]青山 幹雄氏:南山大学

[パネリスト]
 上原 三八氏(富士通研究所)
 羽生田 栄一氏(豆蔵)
 深澤 良彰氏(早稲田大学
 丸山 宏氏(日本アイ・ビー・エム
 山本 修一郎氏(NTTデータ

感想など

このようなシンポジウムは今回行くのが初めてだった(お恥ずかしい...)ので、良い刺激になった。テクニカルセッションはソフトウェアパターンのみに出たが、他のセッションも興味深かい内容が多かったので、出れなくてちょっと残念。また、今度もあれば出たいと思う。
(ふぅ。やっと完成:10/28)